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配偶者ビザから定住者ビザへ

「配偶者と離婚したので、定住者ビザに変更したい」というご相談をよくお受け致します。いわゆる離婚定住と呼ばれるものです。比較的よく知られた手続きですが、入国管理局の裁量により判断される部分が極めて大きい、特殊な申請であることをくれぐれもご留意下さい。"同居"婚姻期間が3年未満の場合は、不許可となる可能性が高いと言えましょう。届出上の法的な婚姻期間ではなく、同居していた婚姻期間が重要です。

配偶者ビザで在留している方が離婚した場合、ビザの要件を満たさなくなりますので、本来は帰国する必要があります。それが大原則です。定住者への変更が許可されるのは、特別な事情を有する場合のみです。特別な事情とは、配偶者との間に出生した子を日本国内において養育している場合や、在留が長く日本への定着性が極めて高いと判断される場合等が該当します。

余談ですが、配偶者ビザで3年許可を得た途端に離婚し、そのまま1年、2年と放置する方がいます。これは非常に心証が悪くなります。放置すること自体も問題ですし、さらに、それまでの婚姻の信憑性まで時に疑われかねません。なお、離婚後、正当な理由なく6ヶ月を超えて在留している場合は、ビザ取消となる可能性がありますので、ご注意下さい。

横浜入国管理局にある在留総合インフォメーションセンターでは、養育する子供がいることを前提に、必要書類の案内を行なっています。(当事務所では、子供がいない方の変更が許可された実績も複数ございます。お問合わせ下さい)

- 横浜入国管理局内在留総合インフォメーションセンターでの案内例 -

定住者 日本人の実子を扶養する外国人親 ビザ変更・更新

1. 在留資格変更 / 在留期間更新許可申請書
2. 申請理由書
3. 身分関係を証明する資料
  1) 戸籍謄本・住民票(日本国籍を有する実子)
  2) 出生証明書・戸籍謄本(日本国籍を有しない実子で、父の認知事実記載のあるもの)
4. 日本人実子の養育状況に関する文書
  在学証明書、在園証明書等
5. 申請人または扶養者の職業に関する証明書(次のいずれか1つ)
  在職証明書(会社員等)
  登記簿謄本(会社役員等)
  営業許可書写し、確定申告書控の写し(自営業等)
6. 申請人または扶養者の住民税の課税(又は非課税)証明書及び納税証明書
  ※1年間の総所得及び納税状況の両方が記載されていれば、いずれか一方で可
  ※無職である場合(次のいずれか一つ又は複数の文書)...(略)
7. 申請人及び扶養者の住民票
8. 身元保証書(要押印)
9. その他

なお、定住者への変更が許可されるのは、日本人の配偶者、永住者の配偶者、特別永住者の配偶者(実務上は、更に、定住者の配偶者として定住者資格を得た方を含みます)が離婚・死別した場合のみであり、就労ビザで在留する外国人の配偶者(家族滞在)には適用されません。ご注意下さい。

(追記1)
時々ご相談がありますので追記致します。離婚・死別した後、母国へ帰ってしまい、配偶者ビザも失効してしまった後に、定住者ビザの取得を望む方がいらっしゃいます。しかし、余程の事情が無い限り、許可の取得はまず無理です。入管の対応からもそのことがはっきりわかります。配偶者ビザがまだ切れていなかったとしても、離婚・死別後、何ヶ月もの間母国へ帰った履歴がある場合、定住者ビザの取得は困難になると考えたほうが良いと思います。

離婚・死別定住は日本定着性が強く求められます。「日本にいなければならない」あるいは「母国に帰ることができない」強い理由が必要です。そうであるにも関わらず、長期間母国へ帰ってしまっては成立しません。離婚・死別後に定住者ビザを取得できる可能性があるのは、最低条件として、引き続き日本に在留している場合に限るとご認識下さい。長期間帰国した履歴を消すことはできません。早めに専門の行政書士へご相談下さい。

(追記2)
2012年7月の入管法改正以降、離婚・死別定住が認められるためには、一定の日本語能力も求められるようになってきているようです(審査要領より)。なお、日本語で最低限の意思疎通ができればよいとされています。日本語能力試験等に合格していることまで求められているわけではありません。



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