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2011年12月アーカイブ

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ポイント制の導入は2012年4月以降

本日12月28日、法務省から「ポイント制」に関する発表があり、各紙が報道しています。「ポイント制」については、2011年内の導入を目指していたはずですが、いつの間にか「2012年度中に導入」「早ければ来春」という表現に変わっています。新制度導入時につきものの混乱を避けるためには、入管法の大幅改正(2012年7月9日)と時期が重ならない方が良いと思うのですが、このままでは少し心配です。今後の動向について、引き続きウオッチします。(記:岡田秀道)


高い技能持つ外国人優遇 法務省、点数制で評価 就労促し競争力強化
(2011年12月28日 日本経済新聞)

 法務省は28日、優れた技能を持つ外国人の日本での就労を促す優遇制度を発表した。学歴や実務経験をポイント制で評価し、一定以上の得点に達した外国人を政府が「高度人材」に認定。永住許可要件の緩和や親の帯同許可といった優遇措置を受けられるようにする。2012年度中に導入し、専門知識を持つ人材を日本に呼び込んで国際競争力を高める。

 人材は大学教授らの「学術研究」、医師などの「高度専門・技術」、企業幹部ら「経営・管理」の3分野に分けて評価する。希望する外国人や所属する企業が、各地の入国管理局に認定を申請する。

 ポイントは「経営・管理」の場合、博士号または修士号の取得者に20点、10年以上の実務経験で25点といった具合に加点。年収や日本語能力などにも配点し、70点に達すれば高度人材として認定する。

 認定した外国人には、原則10年以上の在留が必要となっている永住許可要件を緩和し5年に短縮。配偶者が就労時間の制限なく働けるようにしたり親や家事使用人の日本への帯同を許可したりして、暮らしやすい環境を提供する。

 新制度は現行の入国管理制度の運用で対応し、評価項目や配点を告示する。政府は昨年6月に決定した新成長戦略で、専門知識や技能を持つ外国人を積極的に受け入れる方針を打ち出した。人口が減少する日本の研究開発力や企業の競争力の底上げにつなげる考えだ。

 外国人の受け入れに関するポイント制での評価は、英国やカナダが実施している。韓国は重点産業に就く外国人の在留期間を延長する制度を導入している。


外国人研究者ら入国優遇 = ポイント制、永住要件緩和 - 法務省
(2011年12月28日 時事通信)

 法務省は28日、技術や専門知識を持つ外国人を積極的に受け入れる新たな出入国管理優遇制度を発表した。在留資格の認定にあたり、学歴や職歴などを点数化。一定のポイントに達した外国人を「高度人材」として、永住許可要件を緩和するなど優遇措置を講じる。同省は2012年4月以降の実施を目指す。

 対象は学術研究、高度専門・技術、経営・管理の3分野で、最先端技術の研究者や日本企業で経営に携わる外国人を想定している。


外国人の年収などを点数化 「高度人材」には優遇措置
(2011年12月28日 朝日新聞)

 研究者や医師、経営者ら専門知識や技術を持つ外国人にもっと日本に来てもらおうと、法務省は出入国管理に「ポイント制」を導入する。学歴や年収に応じて点数をつけて高い人ほど日本に居やすくする仕組みで、平岡秀夫法相が28日、概要を公表した。来春にも始めることを目指す。

 新しい制度では、外国人の学歴や職務の経験年数、年収などの項目ごとに点数を積み上げていき、70点以上で「高度人材」と認定する。年間約2千人が対象になる見込み。

 高度人材と認められると、日本で原則10年以上暮らさないと受けられない永住許可を5年で得られるようになる。また、ともに来日する配偶者が仕事に就ける時間の制限(週28時間以内)を緩やかにするほか、3歳未満の子がいる場合には本人や配偶者の親も呼び寄せられる。いまは外資系企業の幹部にだけ認められている「家事使用人」を連れてくることも認める。


日本で就労希望の外国人、「ポイント制」導入へ
(2011年12月28日 読売新聞)

 政府は28日、日本での就労を希望する外国人について、学歴や職歴、年収などを点数化し、高得点者を優遇する「ポイント制」を来年春から導入することを決めた。

 法務省はパブリックコメント(意見募集)を行った上で、必要な省令や告示の改正を行う。

 ポイント制導入は政府の新成長戦略の一環で、高度な能力や技能を持つ外国人労働者の受け入れを促進し、日本の技術革新や経済成長につなげるのが狙い。法務省は制度導入で、年間約2000人の外国人労働者の入国を見込んでいる。

 対象となるのは、「学術研究」「高度専門・技術」「経営・管理」の三つの分野で活動している外国人。


法務省:外国人専門家優遇で「ポイント制」開始へ
(2011年12月28日 毎日新聞)

 法務省は28日、高度な資質や能力を持つ外国人専門家を「高度人材」と認定し、入国手続きや在留期間で優遇する新しい「ポイント制」を早ければ来春に始めると発表した。年間約2000人の受け入れを想定している。

 日本では確保できない人材を優遇して受け入れ、国内の労働市場の効率性を高めるのが狙い。在留資格認定を受けた外国人がポイント制を希望した場合、学歴・職歴・年収などに応じてポイントを足し、合格点以上なら、高度人材と認定する。

 ポイントは、「学術研究」▽「高度専門・技術」▽「経営・管理」の三つの類型に分けて算定基準を設ける。例えば、博士号取得者で実務経験も長く、年収が多い人が高いポイントを得られる仕組みとなっている。

 高度人材に認定されると、一律に最長の「5年」の在留期間が与えられ、永住許可の要件も緩和される。さらに、入国・在留手続きが優先的に早く処理され、原則不可とされている配偶者の就労が認められるほか、親や家事使用人の同行入国も認める。類似した制度は韓国やイギリス、カナダで導入されている。

2011年12月28日 23:36  カテゴリ:ビザ・在留資格全般
就労ビザ・配偶者ビザ・永住  おかだ行政書士事務所  (Immigration Lawyer, Okada Office)

ポイント制の検討加速か・・な?

夏以降、すっかり報道されなくなっていた「ポイント制」について、先日、久々に報道がありました。 あまりに報道されないので、個人的には消滅も危惧していましたが、そういうわけではないようです。
12月12日時点でいまだに「年内を期限に」と言っていますが、どこまで調整が進むでしょうか。
当初の予定から遅れていることだけは間違いなさそうです。(記:岡田秀道)


海外の人材受け入れで優遇措置 = 年内に省庁間で調整を - 野田首相指示
(2011年12月12日 時事通信)

 野田佳彦首相は12日開いた国家戦略会議で、海外からの人材受け入れを拡大するため、一定の技術や学識を持つ外国人に出入国管理上の優遇措置を与える制度を早期に導入する必要性を改めて強調した。優遇措置の適用は、学歴や職歴などを点数化する「ポイント制」によって行う方針で、年内を期限に経済産業、厚生労働、法務など関係省庁間で制度の枠組みなどを調整するよう指示した。
 ポイント制は、今年8月に閣議決定した「日本再生のための戦略に向けて」の中で年内に導入する方針が示された。技術や学識を持つ外国人が日本で働く際には、出入国の手続きや永住許可の要件などで優遇し、配偶者への一定の優遇も検討されている。首相は「優秀な人材を世界から獲得していくことが重要」と語った。

2011年12月26日 00:50  カテゴリ:ビザ・在留資格全般
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改正入管法の施行日は2012年7月9日!

改正入管法は段階的に施行されてきましたが、大きな改正が組み込まれた最終段階の施行日が2012年7月9日と決定したようです。いよいよ動きが具体化してきました。

なお、在留カードについて、1月13日から事前の受付が始まりますが、一部の話では、事前に申し込むメリットは何もないというようなことも言われているようです。この話の背景として、カード作成体制が整うのは恐らく7月ギリギリであり、そうなりますと、たとえ事前に申し込みをしていても、結局は7月以降に新規上陸する方のカード作成が優先される可能性が高いといった事情があるものと思われます。現在の外国人登録証は、改正入管法の施行日から起算して3年を経過する日(つまり2015年7月)または在留期間の満了日のいずれか早い日まで有効ですので、慌てて在留カードへの切り替え申し込みをする必要はないだろうと思います。(記:岡田秀道)


「在留カード」7月から実施
(2011年12月20日 時事通信)

 政府は20日午前の閣議で、在日外国人に「在留カード」を発行し、国が情報を一元管理する改正出入国管理・難民認定法などの施行日を来年7月9日とする政令を決定した。在留カード申し込みの受け付けは来年1月13日から。

 改正法は2009年7月に成立した。市町村による外国人登録制度は廃止し、居住地や勤務・通学先など在日外国人に関する情報が書き込まれた在留カードを通じて、国が管理する。同カードには偽造防止のため、ICチップを埋め込む。


新たな不法滞在対策 来年7月実施
(2011年12月20日 NHK)

外国人の不法滞在や不法就労を防ぐため、日本に滞在する外国人に、在留資格や在留期間などの情報が入力されたICチップのついたカードを交付し、携帯を義務づける、新たな制度が、来年7月から始まることになりました。

現在の外国人登録制度は、市区町村が、外国人の名前や生年月日、住所などの届け出を受けて、証明書を発行していますが、不法滞在や不法就労の外国人にも証明書が交付されるなど、対策としては不十分な面がありました。このため、法務省は、外国人に関する情報を国に一元化し、3か月を超えて日本に滞在する外国人に、在留資格や在留期間などの情報が入力されたICチップのついた「在留カード」を交付し、携帯を義務づける、新たな制度を導入することにしていました。そして、20日の閣議で、来年1月13日から、全国の地方入国管理局や支局、出張所でカードの申請を受け付けたうえで、7月9日から新たな制度を始めることを決めました。一方、在日韓国人などの「特別永住者」には、「在留カード」とは異なる「特別永住者証明書」が交付されることになり、証明書の携帯も義務づけられません。

2011年12月20日 17:52  カテゴリ:在留管理制度
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「入管法違反事犯の防止及び摘発対策協議会」の開催について

法務省から以下発表がありましたので掲載させて頂きます。


平成23年12月12日
法務省入国管理局
東京入国管理局

「入管法違反事犯の防止及び摘発対策協議会」の開催について

 法務省入国管理局及び東京入国管理局は,不法滞在外国人を縮減するため,関係機関と協力して様々な施策を実施してきた結果,不法滞在外国人を大幅に減少させることができました。しかしながら,いまだに不法入国,不法就労などの入管法違反事犯が後を絶たず,その手口も年々悪質・巧妙化していることを踏まえ,関係機関が相互に連携してより効果的に対処していく方策等を協議するため,12月16日,東京都内において「入管法違反事犯の防止及び摘発対策協議会」を開催します。
 本協議会は,関係中央省庁及びその地方機関が相互に協力し,入管法違反事犯に適切に対処することを目的として,昭和46年以降,毎年1回(昭和47年を除く。)開催しているもので,今回が39回目(東京での開催は平成6年以来2回目。)となります。

1 会議出席者等

(1)会議出席者
警察庁(警察庁刑事局組織犯罪対策部,同生活安全局,同警備局外事情報部,関東管区警察局,警視庁,神奈川県警察本部)
法務省(法務省刑事局,同入国管理局,8地方入国管理局,7地方入国管理支局)
検察庁(東京高等検察庁,東京地方検察庁)
公安調査庁(公安調査庁調査第二部,関東公安調査局)
外務省(外務省領事局,在韓国日本国大使館,在フィリピン日本国大使館)
財務省(財務省関税局,東京税関)
海上保安庁(海上保安庁警備救難部,全管区海上保安本部)
厚生労働省(厚生労働省職業安定局,東京労働局)
計78人

(2)会議期日
平成23年12月16日(金) 午前10時から

(3)会議場所
法務省(中央合同庁舎6号館)地下1階大会議室
(所在地 東京都千代田区霞が関1丁目1番1号)

2 会議の趣旨

 我が国に不法滞在する外国人を縮減させるため,関係省庁が協力して様々な施策を実施してきた結果,平成15年には約25万人と推定された不法滞在者(うち不法残留者は約22万人)を,平成23年1月1日現在で約9万?10万人(うち不法残留者は約8万人)にまで縮減させることができた。
 他方で,上陸審査時の個人識別情報の活用や紛失・盗難旅券情報システムの導入などによる上陸審査の厳格化に伴い,偽装指紋による不法入国事犯や小型船舶等の利用による不法入国事犯が発生しており,また,正規在留者を偽装する偽装滞在案件も増加が懸念されている。不法滞在者の多くの者が不法就労に従事していると見られるとともに,偽装滞在者も多くは就労が目的と見られ,中にはブローカーなどが介在し偽変造文書を組織的に悪用する事案も散見されるなど,入管法違反事犯が悪質・巧妙化していることから,関係機関が協力してより効果的に対処するための方策等について協議する。
 また,人身取引被害者を保護し,一方において加害者に対して厳正に対処していくため,関係機関がそれぞれの立場から人身取引事犯の現状や問題点を明らかにし,その対策を協議する。

3 報告・協議事項

(1)不法入国事犯の現状及び取締り対策について
(2)不法就労事犯の現状及び取締り対策について
(3)人身取引事犯の現状及び対策について

2011年12月12日 23:42  カテゴリ:ビザ・在留資格全般
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永住外国人 生活保護に法的根拠 福岡高裁判決

先日、福岡高等裁判所において、永住者は生活保護の対象であるとする判決が出されました。

大分・生活保護訴訟:永住外国人も対象 福岡高裁、法的根拠認める判決
生活保護:永住外国人の申請却下は違法 福岡高裁が判決
生活保護、永住外国人も対象 福岡高裁判決 原告逆転が勝訴

ニュースをさらっと読んだ方の中には、「永住者は今まで生活保護の対象じゃなかったの?」と思った方もいらしたようですが、従来から対象にはなっています。しかしそれは、「外国人にも生活保護法を準用する」とした1954年(昭和29年)の厚生省社会局長通知(5月8日付社初第382号)に基づき、行政措置として行なってきたことであり、法的に保護対象になっているわけではないとするのがこれまでの解釈でした(生活保護法上、対象者は「国民」に限られています)。そこに法的根拠を認めたのが今回の判決であり、数十年に渡る行政・運用経緯を踏まえた上で判断されたものです。

またニュースでは、1990年(平成2年)に「準用対象者を永住者に限定した」とありますが、正しくは「永住者・日本人の配偶者等・永住者の配偶者等・定住者、特別永住者、認定難民に限定した」です(参考:在日ビルマ人難民申請弁護団による申入書)。この点、判決文では永住外国人と表現されているのですが(的がついています)、新聞社が勝手に表現を変え、意味が変わってしまっています。永住者以外にも生活保護が付与されていることは、昨年大阪で問題になった大量申請事件からも明らかです。なお実際は、永住者に限られているわけでも、永住外国人に限られているわけでもなく、各自治体の個別判断により、一般的な中長期在留者にも生活保護が付与されることがあるようです。

判決については、ウエストロー・ジャパン様サイトに全文が掲載されており、参考になります。
http://www.westlawjapan.com/case_law/2011/20111115.html

裁判年月日 平成23年11月15日
裁判所 福岡高裁
裁判区分 判決
事件番号 平22(行コ)38号
事件名 生活保護開始決定義務付け等請求控訴事件
結果 原判決取消
裁判要旨 永住的外国人である控訴人が、同居する義弟から虐待を受け、生活に困窮したとして、生活保護申請をしたものの、福祉事務所長から却下処分を受けたため、主位的に同処分の取消し及び保護開始の義務付けを、予備的に保護給付、保護を受ける地位の確認を求めたところ、原審で請求を却下あるいは棄却されたため、控訴するとともに、国の通知に基づく保護給付請求等の予備的請求を追加した事案において、国は難民条約の批准等及びこれに伴う国会審議を契機に、外国人に対する生活保護について一定範囲で国際法及び国内公法上の義務を負うことを認めており、控訴人は生活保護法の準用による法的保護の対象となるとした上で、控訴人は生活保護法4条3項所定の要件を満たすとして、原判決を取り消し、本件却下処分を取り消したものの、義務付けの訴えは要件を欠き、確認の訴えは確認の利益がないとしてこれらを却下し、給付の訴えは受給権が発生していないとしてこれを棄却した事例

2011年12月 3日 00:39  カテゴリ:ニュース
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