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「配偶者と離婚しました。でも日本にいたいです」

おかだ行政書士事務所にて、ある日、受けたご相談です。

ご相談者は中国人女性。4年前、「日本人の配偶者等」ビザで来日。来日後、配偶者ビザは2度更新しましたが、 結婚生活3年で離婚したそうです。離婚してから既に1年以上経ちますが、ビザ期限まではあと1年近く残っています。 このままでいる訳にはいかないので、「投資・経営」ビザに変更したいとのことでした。 なお、お子様はいないとのこと。(相談内容は編集してあります)

さて、どうしたら良いでしょうか?


在留継続の可能性をさぐりましょう

日本人と結婚し、日本人の配偶者として在留している方が、相手と離婚したけれど、 引き続き在留したいという場合、どうすれば良いでしょうか。幾つかの可能性が考えられます。

1. 「定住者」ビザへ変更する(「離婚定住」と呼ばれます)
2. 再婚し、そのまま在留継続。配偶者ビザの更新期限が来たら更新手続きを行う
3. 就労ビザへ変更する(「人文知識・国際業務」「技術」「技能」「投資・経営」等)

状況によっては、「留学」ビザや「特定活動」ビザ等への変更も、検討対象になるかもしれません。

1.の「定住者」ビザへの変更について、日本人の実子を扶養している場合は、許可される可能性が高いのですが、 お子様がなく、かつ日本での同居婚姻期間が3年に満たないような場合は、認められる可能性は低いと言わざるを得ません。離婚定住は、入国管理局の裁量により判断される部分が大きく、特別な事情を有する場合のみ許可される特殊な申請であるにも関わらず、比較的安易に考えていらっしゃる方が多いので、ご注意下さい。

2.の再婚するケースも特殊です。残念ながら、在留を目的とした不正(偽装再婚)を疑われやすいことは、留意しておくべきでしょう。また再婚した場合は、単純な更新手続きでは済まず、多くの提出書類を求められます。

就労ビザの取得は可能でしょうか

3.の就労ビザへ変更するケースについて、学歴(大卒もしくは専門士)または実務経験があれば、「人文知識・国際業務」ビザ、「技術」ビザ等を検討するのが宜しいかと思います。 学校での専攻内容と就労業務内容に関連性があり、かつ日本人と同等の報酬・労働環境が確保されているようであれば、 許可の取得は十分可能です。外国料理等の技能を有している場合は、「技能」ビザ(コックさん等)も検討対象となるでしょう。

「投資・経営」ビザは少し注意が必要です。「投資・経営」は、学歴要件も実務経験要件もないため、昨今の就職難という背景もあって、 申請が増えていますが、事業の安定性・継続性が厳しく審査され、就労ビザの中で取得が最も難しいと言われています。 大金を投じ会社を設立したものの、事業見通しの不透明さから、不許可となるケースは数多くあります。十分な事業計画が不可欠です。

なお「投資・経営」ビザにおいて、学歴や実務経験は許可要件として明示されてはいませんが、経営能力というものは考慮されます。 留学生が卒業後すぐ起業するような場合は、経営能力に対する疑義から、不許可となることが多いとも言われています。 経営セミナーの受講等、少しでも積極的な要素があれば、アピールした方が良いでしょう。

離婚後の在留にはご注意下さい

なかなか簡単にはいかないご相談内容ですが、さらに、離婚後1年以上も経過してしまっていることが懸念されます。 現在の入管法令下では、たとえ離婚しても、即時にビザが失効したり、国外退去を強制されることはありませんが、 在留資格該当性が無い(入管法令上、在留が認められない)状態であることに変わりはありません。当然ながら、ビザの更新や変更の審査時に、大きなマイナス要素となってしまいます。 どうして1年以上も経過してしまったのか、何をやっていたのかが問われます。少しでも早いアクションが肝心です。

なお、離婚後、正当な理由なく6ヶ月以上在留している場合、 ビザを取り消されることがありますので、くれぐれもご注意下さい。

入管申請取次行政書士にご相談下さい

どうしようと感じたら、出来るだけ早めにご相談を頂きたいと思います。対応の遅れが良い結果をもたらすことは、基本的にありません。 口頭でご説明する際は、ゆっくり、ていねいに、お話し致します。

ご相談者様の状況と気持ち、そして入管法令を縦横に考慮しながら、ご相談者様にとって最適な解を見出すためのお手伝いをする、これが私ども行政書士の仕事です。


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